まちづくり・社会教育活動の実践あれこれ

日々への感謝とアウトプット

読了「偏差値45からの大学の選び方」山内太地

どんな本

多くの高校生が「できれば、あの有名大に行きたい」と思っている。でも、合格するのは上位の数%だけ。だから重要なのは自分に合う「第二志望校」を選ぶこと。足りないのは、努力でもお金でもなく情報だ!

 

感想

自分が大学受験の時にこんな本に出会えていたらと心底思えた一冊。我が子にも読ませます。

 

表紙

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要約・メモ

  • 大学は高校とは違う。大学には普通科はありません。高度な専門性を身に付けるのが大学の学び。だからどんな学部・学科を選ぶかが重要。
  • 高校までの先生は教育者。誰かが解いてくれた謎をあなたに教えてくれる。大学の先生は教育者と同時に研究者。正解がない問題に挑んでいる
  • あなたは大学で何を学ぶのですか?何のため?研究をするため。世界の課題、まだまだ多い。あなたが頑張ることで日本を世界を変えることができる。学問の力で。
  • 学問の力と偏差値はあまり関係がない。重要なのは、やりたい勉強ができる大学を、第一志望だけでなく、第二志望までしっかり探すこと。

 

(第1章・文理の壁をすり抜ける)

  • そもそも大学に行きたくない人は行かなくてもいい
  • 自分が何者かになれるのかはまだ分からない、そんな人は大学に入ってからゆっくり考えたらいい。自分の頭で考えて学問を極めていくのが大学。
  • 文系と理系とどっちに行くか考えるときには、高校の時の得意な科目ではなく、その先にある大学の学部や何を学びたいのかまで、なんとなくでも考えた方が良い。自分がやりたいこと
  • 文系だけど、理系大に行きたい。東京都市大学はオススメ。(前身は武蔵工業大学
  • 自分のやりたいことやなりたい職業がない場合、世の中を見渡して困っている人を探す。他人ベースのやりたいことを探す
  • 高校生のうちにある程度探せると良い。思いつかない人はやっぱりまずは大学に入って考えて。
  • 社会のニーズ、世の中の人が求めていること、今困っているものは何か、そういったものをニュースで見たり読んだりして探す。自分ではなく、いっそ、他人を基準にすると言う考え方は良い
  • やりたいことがある。あなたは一生戦い続ける人生。そしてその最初の壁が親なのです。
  • 親は心配している。足りないのはお金ではなく情報。

 

(第2章・お得な国公立大を探せ!)

  • 国公立大は最大5回受けられる。総合型選抜、学校推薦型選抜、前期日程、中期日程、後期日程。
  • 地方の国公立か、都会の私立か。文系なら都会優先、理由は地方から都会への就職が厳しいから、100社就活を覚悟。理系なら地方でも都会でもOK。地方から都会への就職問題なし。
  • 北九州の名門校・九州工業大学、就活は平均1.7社。琉球大工学部、高知工科大、富山県立大など評価高い工学部や農学部、情報学部はハズレない。
  • 九州大学の共創学部、向き不向き注意。人文社会系と理学系両方を幅広くできるリベラルアーツ系(束縛解放・生きる力)の学部。専門性の高さは保証できない。学問の枠にはまらないことがしたい場合はおすすめ。
  • 九州大学の最終兵器・芸術工学部、面白い。建築、コンピュータ系デザイン、音響など日本唯一。
  • 鳥取大学農学部、強くお薦め。砂漠の緑化が研究できる。目の前に住んで生活費も安い。

 

(第3章・厳選!魅力的な私立大160校)

  • 家から通える私立大が人気、早稲田や慶応などの有名大学でも地方出身は減少傾向

 

(第4章・推薦で半分が大学に行く時代の勝ち方)

  • トップ進学校:言われなくても勝手に勉強する。実際、自分でちゃんと合格する。校風も自由。
  • 自称進学校:自発的にやらない。やらされる勉強、それをちゃんとこなすのが向いてるタイプが多い。だから勉強も私生活も学校側がコントロールしてあげなくては、と思われている。
  • 楽をしたいから教科数の少ない私大や推薦を受けるわけではないことを伝える。しっかり勉強もした上でこういうことに関心があるということを納得してもらうこと。
  • 推薦だけに絞らず国立も受けること。その気になれば5回受験可能。
  • 大学のHPで3ポリをよく読むこと
  • アドミッションポリシー:どういう受験生に来て欲しいか、入試についてのポリシー。
  • カリキュラムポリシー:その大学の教育の中身。
  • ディプロマポリシー:大学を卒業した後の就職の部分。
  • 面接の奥義、志望動機と自己PR。どうして入りたいのか、私が頑張ってきたこと。
  • 推薦で落ちるダメな志望動機3つ:①地元だから、②身内の病気で看護学部、③自分がつらいので心理学。
  • 推薦を受けるのならオープンキャンパスへ。必ず質問をすること。教育の本質は対話。根掘り葉掘り取材する気持ちで。
  • 授業以外の過ごす場所もどこか考えながら。勉強、遊ぶ場所など。
  • 学生にも聞いてみると良い。面接の受け方、志望動機など。

 

(第5章・才能で食べていけるのか?)

  • 芸術系大学の話。イラストレーター志望、美大に行っても食っていけるかは別問題。やるべきはイラストを描くこと。何より重要。その上で幅広い教養や知識を身につけたいのなら美大へ。
  • 専門職大学というジャンルの大学が誕生。卒業すれば学士号もらえる。ファッション、美容、ゲーム、ロボットなど。
  • 注意すべき点、学力を要しないこと。あなたが一所懸命勉強頑張るタイプだと周りとの温度差ある。

 

(あとがき)

  • 高校受験や大学受験で自分の限界を思い知らされてしまうことが不愉快でならない。
  • 全員が同じ競争に参加させられても、全員が勝てないことは百も承知。
  • 勝った人間にしか価値がない?そうではない。受験の世界はその価値観に染まりがち。あなたも親も先生も
  • 個々人の無限の可能性を自ら閉ざさないで
  • あなたには個性がある、でも個性だけでは仕事にならない。個性を能力に変え、実績を作ることで何者かになれる
  • みんなの仕事で世界は回る。あなたの使命「人類の課題を解決すること」そのために大学で学んで。学びたいのなら大学へ。
  • あなたの輝く未来を応援しています。