まちづくり・社会教育活動の実践あれこれ

日々への感謝とアウトプット

読了「だから僕はしゃべらない」永田篤

どんな本

コミュニケーション本を読んで挫折してきたあなたへ。もう無理しなくていい!「ふるまい」「考え方」「一言」だけでもうまくいく!笑いあり感動ありのエピソードを楽しみながらすぐに試せる44のヒント。

 

感想

ラジオの放送作家という独特な目線から書かれたコミュニケーション本。トーク上手を無理に目指さなくても、ちょっとしたコツで良い人間関係を構築できる、ということを指南してくれる良著。個人的には、「緊張してます?」「最近○○やってる?」「いい感じに○○します」「どうでもいい話なんですが」これらのワードを積極的に使っていきたい。

 

表紙

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要約・メモ

(まえがき)

  • トーク上手を目指すことは諦めて
  • あえてしゃべらない、あえて何もしないことが、コミュニケーションにプラスに。
  • みなさんの日々のコミュニケーションや人づきあいの参考になれば。

 

(第1章・「しゃべらない」という心構え)

  • 笑いが持つ4つの効果:①目の前の人を楽しませる効果、②聴いている人の気分を上げる効果、③トークの笑いどころを提示する効果、④笑いの強弱で場の空気をつくる効果。
  • 目線の動きで感情を読み取る。感情が分かったら会話に生かす。
  • リアクションで感情表現。話し手は話しやすくなり聞き手は印象アップ。
  • 自分を「出し過ぎない」の塩梅が大事。
  • 隠されれば隠されるほど気になる」を逆手に取る。
  • 意識的に謎を作る。何もないより興味が出てくる。(聞いてほしい話をする時は起承転結の転で止めてみる。質問の答えをはぐらかす。SNS投稿を控えめにしてみる。カツラをかぶってみる。)
  • えらい人に決めてもらう。若手に意見を出してもらう。他の人が目立っていても自分の心の中で自分がMVPだと思う。

 

(第2章・「場」をつくり、盛り上げる)

  • 初対面のコミュニケーション「距離感を測る」。(とにかく丁寧に。積極的に名前を呼ぶ。
  • 時間をかけて仲を深めていくのが理想。「何が好きですか?」から始めよう。
  • 2人で話す時は合いの手を駆使。「うんうん、それで?」「え?なんで?」「なんでやねん、へぇ〜」。
  • 3人で話す時は2人の関係性を探る。誰がよくしゃべる人か。
  • 一瞬黙ってみる方法も。お2人は付き合っていらっしゃるんですか?
  • 大勢で話すときはしゃべらない人ファーストで。さりげなく話を振る。(○○はどう思う?ランダム風を装いそちらから順に言っていきましょうか)
  • 話下手さんこそ最初に発言しよう。メリットばかり、勇気を出して。
  • 4つのアプローチで相手を盛り上げる:①雑談で相手の気持ちをポジティブに、②「緊張してます?」で心を解きほぐす、③驚きでコミュニケーションを取る、④褒めるはやっぱり最強(あくまで自然な感じで)
  • 質問で盛り上げる、ひとつの話に寄り道や枝葉をつけて、例えや比喩も入れる。
  • とっちらかったトークで良い、短いセンテンスで話す
  • 誰がどのポジションにいるか、えらい人を探そう。話し方動き方から情報を。
  • ムードメーカー的な人と仲良くなる。
  • ニックネームは変えられる。呼びやすい、呼ばれやすい名前を意識して。

 

(第3章・「相手」にしゃべらせる話題づくり)

  • YES前提で聞く質問。最近何かあった?最近どう?いい感じ?
  • 相手の好きをベースに話題作る:①好きなものを知っている時(最近○○やってる?)、②好きなものを知らない時(気になっているもの、美味しかったもの)、③好きなものの情報がない時(その人の活動を調べ感想を伝える)。
  • ネットで情報収集、周りの人から話題に出されそうなニュース。まずはYahooのトップニュース。
  • 生活"不"必需品を持ち歩いてみよう。
  • 流行りのモノは会話のツールになる。
  • 話題づくりはアニメを観ることから始めて。今一番流行っているものをすすめてみる。
  • 話題はベタでいいSPY×FAMILYなど)。相手が知っている話を。
  • 面白い企画の基本は掛け合わせと検証。斬新な企画は難しい。
  • 自分側×受け取る側の個性の掛け合わせ。(リスナーの投稿例を10個以上考えられるか)
  • 手を替え品を替え、オリジナリティは細部

 

(第4章・「気遣い」で心をつかむ)

  • 丁寧さを追求して損なし。初対面では年齢関係なく必ず敬語。「腰は低く志は高く」「ありがとうの一言」。
  • 悪い話の伝え方は回り道が正解。本心はやんわり伝えて。自分ではない何かのせいに。
  • 面白いときは大爆笑で伝えて。人と自分の感性は違う。思っていることをそのまま口に出さずに。
  • いい感じ」を口ぐせに。厳しく追求しないものの少し上を意識するニュアンス。
  • アタマにつけるのも良い。「いい感じに帰ります」テンプレートのままではなくアレンジして。
  • 苦手な話題の探り方:①一瞬の返事の遅れ、②声のトーン、③気持ちの入ってない返事。気づいたらすぐに他のことを質問。
  • あえて一番立場が下と思われる方に話しかけること。
  • プレゼントの出し惜しみをしない。流行っているもの(人気店のどら焼き)、相手に合わせたもの(少年ジャンプ)、みんなが渡すものの裏をかく(お菓子でなく紅茶)

 

(第5章・話術より「段取り術」で信頼を得る)

  • 長過ぎない打ち合わせに必要な2つの視点。①様々な要素から空気を読む、②情報に優先順位をつける。
  • イチオシは最初に見せる
  • 盛り上げポイントは後半に。「楽しい」を最後に上書きして終わる感じ
  • 終わり方を決めておく。定番のフレーズ「また何かあったら報告します
  • 感想と質問で間を埋める。①感想を伝える(さっきは○○で盛り上がりましたね)、②感想を尋ねる(今日はどうでした?盛り上がりました?)、③質問をする(そういえば、で深掘り)

 

(第6章・気持ちが楽になる「考え方」)

  • 人の意見は偏っていると認識する。ヤフコメやツイッターが良い例。
  • 物事の少し先を悪い方に読む。たまにはネガティブ思考で。
  • 最強の前置き「どうでもいい話なんですが、、、」どんな話の前に付けても有効。たまに大切なことも織り交ぜていく。
  • 人の語彙・ワードセンスは、それまでに生きてきた環境に大きく左右。トークにおける格差社会
  • まずはラジオなど聞くこと。よく笑ってくれる人と話すこと
  • ラジオは狭く深く伝えるメディア。視覚を使わないので「ながら」で楽しめる。
  • 無駄な話こそ楽しい、それがラジオの本質。