(どんな本)
「スティーブジョブズはわが子にiPadを触らせなかった。」人間の脳はそもそもデジタル社会に適応していない。本来、テクノロジーに私たちが順応するのではなく、テクノロジーが私たちに順応すべきもの。人間の基本設定を理解し、デジタル社会から私たちが受ける影響を認識するための、現代人必読の一冊。
(感想)
スマホ中毒になる前にこの本に出会えたことに感謝。スマホは最新のドラッグです、ドーパミンをたくさん出されてます、いいね表示のタイミング調整されてます、そう客観的に捉えながらスマホとは接していきたい。外を歩き運動をしながら人間本来の知的能力を味わい確認したい。我が家ではスマホ、タブレット、ゲーム機を子供には使わせて来なかった。これから先、徐々に使わせていくことになるだろうから、その際の良い指標になると確信する。巻末のアドバイス、「良い手本になろう。子供は大人がしているようにする」「スマホからはSNSをアンインストールして、パソコンでだけ使おう」の二項については特に心がけたい。
スマホ脳 (新潮新書) | アンデシュ・ハンセン, 久山 葉子 |本 | 通販 | Amazon
(目次)
1.人類はスマホなしで歴史を作ってきた
2.ストレス、恐怖、うつには役目がある
3.スマホは私たちの最新のドラッグである
4.集中力こそ現代社会の貴重品
5.スクリーンがメンタルヘルスや睡眠に与える影響
7.バカになっていく子供たち
8.運動というスマートな対抗策
9.脳はスマホに適応するのか?
10.おわりに
(メモ)
1.ネガティブな感情はポジティブな感情に勝る。負の感情の根源はストレス。
2.不安やうつが人間の生存率を左右してきた。ストレスが危険な世界で私たちを守るべく進化してきた。
3.「ちょっとばかりドーパミンを注射してあげるんだよ(ショーンパーカーFB元CEO)」脳は常に新しい物好き。ビルゲイツは子どもが14歳になるまでスマホを持たせなかった。
4.ペンはキーボードよりも強し。メモ書き、手書きはいったん情報を処理する必要がある、キーボードは聴いた言葉をそのまま入力するだけ。記憶に残らない。
5.睡眠時、昼間壊れたタンパク質が老廃物として脳から除去、一年で脳と同じ重さのごみが捨てられる。睡眠不足が続くと集中力が低下。ブルーライトはまだ昼間だと錯覚を起こす。
6.SNSへの投稿、対面で話すにはプライベート過ぎると思うようなことまでネットではいとも簡単にシェアしてしまう。誰かが目の前にいると自分の行動を制限できる。相手の表情や身振りが目に入るから。ネットではそれが機能しない。
7.ドーパミンが一番活発なのは10代、衝動を制御しきれない。にもかかわらずスマホの使用時間が一番長い。即座に手に入るご褒美に慣れているせいで、すぐに上達できないとやめてしまう。
8.脳は身体を動かすためにできている。すべての知的能力が、運動によって機能を向上させる。運動がストレスを予防する。
9.睡眠を優先し、身体をよく動かし、社会的な関係を作り、適度なストレスに自分をさらし、スマホの使用を制限すること。
10.FBやInstaがいいねやハートマークをつけるタイミングを調整して、私たちの報酬系をハッキングしている。