どんな本
笑いながら考える。世界の見え方がちょっぴり変わる。宮沢章夫がのこした脱力と思索のエッセイ。(巻頭帯より)
感想
新書コーナーに並んでいてふと手に取った一冊。著者はすでに他界。なんともユーモア溢れる思索と文体。こんな風に世の中を面白おかしく見ることが出来る余裕ある大人になれたらどんなに良いことか。
表紙
要約・メモ
(あたりまえのことを言う)
- 電気をつけると明るいね
- 飴を舐めながらパンを食べると食べづらいね
- 鼻にものを詰めると息が苦しいね
- 何を詰めたんですか?豆だよ
(コンビニエンスストア-)
- 喪服が来たよ
- 厚切りトーストをいつも頼む私はこう呼ばれているのではないか、厚切り
- 厚切り、また厚切り頼んだよ
(近くで話している人)
- わたしデジタル時計が駄目なの
- わたしはデジタル、ぱっと数字で教えてくれるから分かるでしょ
- わたしはどっちでもいい
- 砂時計でもいいよ
(きょうはそういう感じじゃない)
- きょうは中華って感じじゃないんだよな
- きのうは中華でよかったのか
- 「って」が重要ポイント。って感じじゃない話法。もっともらしく聞こえるがただの怠惰。
- きょうは中華を食べたくない
(長渕剛さんとギター)
- もう長渕さんにギターは必要ないのではないか
- 音楽的に問題はないと思うが、それでもギターによる弾き語りをする
- おそらくフォークシンガーとしての矜持である
- 長渕さんにはギターがよく似合う
(あるあるですね)
- 笑いの形式の一つ。言葉にすることによって、モノは形式になる。
- そんなもの面白いものか。油断していると、それあるあるですねと口にする