先月号・今月号が一緒に届きました。いつもありがとうございます。
1月号:対談「成功するビジョンの描き方」廣枝淳子氏(幸せ経済社会研究所所長)×中島土氏(日本青年会議所第71代会頭)より
- ビジョンとは闇夜のなかの北極星の存在。策定せねばと義務感から生まれたものでなく、そこからすべての活動が始まる起点・原動力であるべき。ゴールではなくスタート。
- デンマークは石油危機を境に、再生可能エネルギー開発に取り組み、現在消費電力の5割以上を賄う。
- ビジョンの可視化。アメリカシアトルの事例。サケの遡上、再びサケを川に戻すこと。未来を起点にするバックキャスティング手法(反対はフォーキャスティング)。
- ビジョンに必要なのは具体的ノウハウ以上に熱い情熱・魂。実務能力と地域への熱い思いの両輪は稀有。
- ビジョンは完成品より皆で考える過程が大事。トップがこれがビジョンですやってください、よりも最初から市民と一緒に喧々囂々と議論するほうが末永く協力し合える。
- 不確実性が増す世界においては、一人の意思決定ではリスク高い。未来型リーダーシップは「コーディネーター」的な才能を持つ人。
- 「ここに暮らせば幸せだ」と人・もの・情報・お金等が勝手に集まってくる「幸せの好循環」を。
- ビジョンを目指し活動した経験は、必ず人生に豊かな恵みをもたらしてくれる。
2月号:会頭対談「組織は個の力を信じよ!」工藤勇一氏(学校法人堀井学園理事・校長)×中島土氏(日本青年会議所第71代会頭)より
- 組織改善の3ステップ、①皆が目指す最上位目標を妨げている活動はないか②目的を見失っている活動はないか③非効率化している活動はないか
- 意思決定の際に、トップの鶴の一声か多数決か。どちらもNG、仮に9割が賛成でも1割が反対なら彼らの声を黙殺することに。多様性のある社会とは、徹底的な対話の末の合意が必要。
- 大きなトラブルを回避できる強い組織は、小さなミスを許容できる集団。心的安全性が必要。
- 日本の組織でありがち、意見の違いが感情の対立に直結してしまうこと。目指すべきは対立ではなく対話。学校教育では「みんな仲良く」「和を尊びましょう」、和とは対立意見が出ないようにするのではなく、相手を尊重しながら話し合えること。
- 人はボランティアでやっていることに対しては文句を言われたくない。だからこそボランティアは難しい。人はサービスを与えられ続けるとそれに慣れてしまう。
- 千葉県流山市の例、2003年就任した井崎義治市長、丁寧に高齢者層に説明を重ね、若年層向けの政策を実施。結果、若い家族世帯が多く移住し高齢者にも豊かで安全な地域に生まれ変わった。
- 過去の自分自身の成功体験が一番の障壁になる。自分が乗り越えてきた壁を他人にも求めてしまう。成長や学びの速度は個人で異なる。
- (JCへ)挑戦を恐れず、常に変化し続けて。存続することを目的としないで。常に自己修正し社会と向き合い続けて。