まちづくり・社会教育活動の実践あれこれ

日々への感謝とアウトプット

読了「眠れなくなるほど面白い栄養素の話」牧野直子

どんな本

栄養素の働きを考えた食べ方や、食材の調理法・保存法などダイエットや健康に役立つ知識が満載!

 

感想

現在、食事管理をはじめて半年ほど経過。あらためて栄養素の基礎知識を学ぶため拝読。毎朝、必ず野菜・ブロッコリー・食物繊維(ひじきorきんぴらor切干大根)を食している自分としては、意外とバランス良い食生活を行えていたのだと認識できた。今後は特にビタミン・ミネラルについては意識して摂取していきたい。

 

表紙

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要約・メモ

(第1章)

  • 三大栄養素:Pたんぱく質、F脂質、C炭水化物(糖質)。ビタミンとミネラルを加えて五大栄養素
  • 若い世代で栄養不足に陥る人が増えている。コンビニやファーストフードばかり、糖質と脂質の摂りすぎ。
  • カロリーは摂っているのに栄養不足。
  • ビタミンB1:糖質をエネルギーに変える。(豚肉、玄米、海苔)
  • ビタミンA:目の細胞に関係。(にんじん、レバー)
  • ビタミンC:毛髪、歯茎。(キウイ、ピーマン、カブの葉)
  • 鉄:貧血、運動機能。(ほうれん草、卵黄、パセリ)
  • カルシウム:骨。(チーズ、牛乳、小松菜、大豆)
  • 亜鉛:免疫力。(カキ、レバー、赤身肉)
  • 6つの基礎食品群:赤群・1群たんぱく質の多い魚肉卵大豆、2群カルシウム多い牛乳海藻小魚、緑群・3群ビタミンA多い緑黄色野菜、4群ビタミンCミネラル多い単色野菜果物、黄群5群炭水化物多い米パン麺いも、6群脂質多い油バター。

 

(第2章)

  • 脂肪細胞の数はほぼ3歳までに決定。ただし大人になって新しく脂肪細胞が作られることも。
  • 太りやすさは必ずしも遺伝ではない。適度な運動とバランス良い食事
  • 脂肪を増やす働きのBMAL1というたんぱく質、夕方に増えてくる。
  • 甘いものや糖質は早めの時間に、夕食後は危険。
  • 血糖値の急上昇を抑えるベジファースト。
  • 水の役割:①体温の調整、②栄養素の運搬、③体内環境維持。飲み過ぎも危険で、むくみや高血圧、呼吸困難など。
  • 乳酸菌:腸で糖質を分解し乳酸を作り出す細菌の総称。ヨーグルトや味噌、漬物など発酵食品に含まれる。生きて届かなくても善玉菌のエサになり菌を増やす。
  • 健康な腸内環境:善玉菌20%、悪玉菌20%、日和見菌70%のバランス。
  • 日和見菌がキーマン、悪玉菌を抑え善玉菌を優勢にする以外の方法なし。食物繊維を多くとること。
  • 抗酸化作用があることで知られるポリフェノール:持続時間は2〜3時間ですぐ吸収されるため、1日を通してこまめにとることが大切。
  • アントシアニン(赤ワインやブルーベリー)、カテキン(紅茶や緑茶)、カカオポリフェノール(チョコレート)、ルチン(そば)、イソフラボン(大豆)。
  • 糖質過多で低血糖に。慢性的な取り過ぎは、インスリンが糖を分解し過ぎて減り悪循環に。ビタミンB1で手助け(糖質→エネルギーに)。
  • ファーストフードの悪さはPFCバランス。和風ハンバーグ定食はもっと悪い。それ以外の食事でPFC調整して。
  • 朝食を毎日食べていると回答した子どもほど、学力テストの得点が高い傾向にあるという結果、文科省の調査より。
  • GI値:食後の血糖値の上がる速さ。高GI値ほど太りやすく、低GI値ほど太りにくい
  • LDL(悪玉)とHDL(善玉)コレステロールのバランス大事。青魚、貝、野菜、海藻類、大豆製品を積極的に
  • 糖質ゼロでも糖質を含む場合ある、糖質ゼロでカロリーゼロでも人工甘味料が入っている場合もある。
  • スポーツドリンク500mlペットボトルに含まれる砂糖の量、スティックシュガー10本分。飲み過ぎ注意。
  • 20歳に比べて40歳ではコラーゲン量が半分に。ビタミンCとタンパク質を食事から摂ること。
  • 抗酸化作用:活性酸素に対する働き。活性酸素とは体内に取り込まれた酸素のうち、物質を酸化させる力が強くなった酸素のこと。酸化は体がサビついてしまう。
  • 抗酸化作用のある食品:ビタミンA、C、Eのほか、ポリフェノールやカロテノイド。
  • 栄養の吸収率は食べ合わせで変わる。かつお節をかけた冷奴やイワシの南蛮漬けはカルシウムとビタミンDの組み合わせ。

 

(第3章)

  • 切って茹でて水にさらす、でほうれん草のビタミンが激減。茹でるだけでも40%マイナス。
  • にんじんの主な栄養素βカロチン。高い抗酸化作用。表面のごく薄い膜のような表皮の付近に多く含まれる。よく洗って皮ごと食べること。
  • 大豆に含まれるたんぱく質は、味噌にした場合、酵素によって60%が水溶化し、約30%が必須アミノ酸に変化し吸収されやすい。野菜をたくさん組み合わせた味噌汁を毎日食べる。しかし、70℃以上の加熱状態では菌が死んでしまうため、火を止めて10分たってから溶くこと。
  • ごまには栄養素がぎっしりと凝縮。種皮を破らなければ栄養素の恩恵受けられない。吸収率アップにはすること、粒状のままなら食物繊維アップ、加熱すると抗酸化作用アップ。
  • サニーレタスやリーフレタス、サラダ菜にはβカロテン豊富。油脂と一緒に摂取すると吸収率アップ。オイルを活用すること。油脂を含んだ揚げ物や肉や魚で代用もOK。
  • しじみのオルニチンは冷凍で8倍にアップ。冷凍しじみをストックし、味噌汁にそのまま入れるだけ。
  • 生でも加熱しても良いしょうが。抗菌・殺菌効果に加え、抗酸化作用、免疫力、血中コレステロール減、感染症予防にも効果。
  • 白菜は内側から使うこと。中心部分にはカリウムなどのミネラル類、外側の葉にはビタミンC、根本部分にはGABA。
  • フィトケミカル:植物や果物、海藻などに含まれる色素や香りのもととなる成分。紫外線や有害物質などから身を守るためにつくられた物質なので、抗酸化作用を持つものが多く、第七の栄養素とも呼ばれる。アントシアニン、ルチン、カテキンリコピンイソフラボン、スルフォラファンなど。煮込んでスープがおすすめ、かぼちゃ、にんじん、たまねぎ、キャベツなど。皮ごと煮込んで。
  • いつも捨てる野菜の葉、茎、種に大事な栄養素。ブロッコリーの茎や大根の葉にはビタミンC、かぼちゃの種やわたの部分にビタミンEや不飽和脂肪酸

 

(第4章)

  • 炭水化物:体内でエネルギー源として利用される糖質と、消化されずエネルギーとして利用しにくい食物繊維からなる。糖質のくくりの中に糖類がある。ブドウ糖は脳にとって唯一のエネルギー源で欠かせない。
  • 食物繊維の働きは、腸で余分な物質を吸着して体外へ排泄すること。摂取量は男性で20g以上が1日の目安。
  • 余った糖質は脂肪へ。血管内に糖が増え過ぎたり、血糖値が急激に上がったりすると、インスリンの働きが追いつかず、エネルギーとして利用されない
  • たんぱく質:体の組織をつくる材料になる栄養素。ホルモンや酵素の原料。体内に貯蔵しておくことができないため、毎日意識的に摂取すること。取り過ぎは肝臓、腎臓に負担増。
  • たんぱく質を構成する超重要な物質、アミノ酸約10万種類ものたんぱく質は、たった20種類のアミノ酸の組み合わせで構成。体内で十分に合成できない9種類を(必須アミノ酸)、それ以外の11種類を(非必須アミノ酸)と呼ぶ。アミノ酸スコアの高い食品、肉、魚、卵、牛乳、大豆など。
  • 脂質はダイエットでは超重要。満腹感を持続させる効果。目安は1日に必要なエネルギー量の20〜25%(1800kcalなら40〜50g)。そのうえで、間食を控えたり、運動を増やしたりしてバランスを取る方が、ダイエットは成功しやすい。
  • 脂質には様々なタイプ、脂肪酸によって決定。飽和脂肪酸(動物性)と不飽和脂肪酸(植物性や魚)。
  • 長鎖・短鎖脂肪酸(ラード、肉類、バター):吸収よくエネルギーとして使われやすい反面、体に蓄積しやすく太りやすい。
  • 中鎖脂肪酸(ココナッツオイル):体に蓄積しにくい、脳のエネルギー不足解消や記憶力向上。
  • オメガ3(青魚、エゴマ油、アマニ油、シソ油):EPADHAに変わり血中の中性脂肪を下げ脳を活性化。アレルギー抑制し健康維持。
  • オメガ6(レバー、卵白、くるみ、ベニバナ油、ごま油):悪玉コレステロールを低下、とりすぎはアレルギーに。
  • オメガ9(オリーブ油、菜種油、キャノーラ油):動脈硬化、心疾患、高血圧など生活習慣病を予防、悪玉コレステロール低下、お通じ向上。
  • 第六の栄養素、食物繊維:水溶性食物繊維(果物、海藻、納豆)は、便をやわらかくし排便をスムーズに。血糖値の急上昇を防ぐ。不溶性食物繊維(大豆、ココア、きのこ、さつまいも、ごぼう)は、水分を吸収してふくらみながら腸を刺激、排便を促す。
  • 便が臭いのは腸が悪玉菌だらけだから。悪玉菌が多い状態、善玉菌を増やすには、乳酸菌を含む食品を継続的にとること。
  • ビタミンは縁の下の力持ち、ほかの栄養素がしっかり働けるようサポート。毎日の食事から意識してとる。
  • ビタミンAは脂溶性ビタミン、熱に強く油に溶けやすいため、生で食べるより調理して油と一緒にとって吸収率アップ。(にんじんのグラッセ、かぶちゃサラダ、野菜サラダとドレッシング、うなぎの蒲焼)
  • 細胞を老化から守るビタミンE、優れた抗酸化作用を持つ。ナッツ、アボカド、オリーブオイル。エネルギーが高いため取り過ぎに注意。
  • 糖質の代謝を助けるビタミンB1、糖質は小腸でブドウ糖に分解、ブドウ糖からエネルギーを生産する手助けをする。脳はブドウ糖以外のエネルギーを利用できない。
  • ビタミンB1が糖質の代謝を助けるビタミンなら、ビタミンB2は主に脂質の代謝をサポートするビタミン。ビタミンB2は脂質を使って細胞の生まれ変わりや成長を促す働き。脂質を燃焼させてエネルギーに変える。ビタミンB2を多く取ることで、脂肪が使われやすい体にイワシやサバ、ブリ、牛乳、うなぎ、イクラ、卵、納豆、レバー、アーモンド。
  • ビタミンB3とも呼ばれる栄養素、ナイアシン。アルコールを分解しアセトアルデヒドに変え無毒化。カツオやたらこ、鶏肉やレバー、ピーナッツ、まいたけなどに。
  • ビタミンC、血管や筋肉、骨、皮膚などの組織をつなぐコラーゲン生成、鉄の吸収、活性酸素の除去など、健康や美容に欠かせない栄養素。柿、キウイ、赤パプリカ、ブロッコリー、レモンなどに多い。
  • ビタミンA、E、Cは単独でも抗酸化作用だが、3つ一緒にとると相乗効果。併せてACE=エースと読めることからビタミンエース。がんの発生と進行を抑え込む。緑黄色野菜や果物、肉や魚、ナッツなど色々な種類の食材を油を使った色々な調理法で取ると自然と摂取できる。バランス食の大切さ。
  • 人体は、約95%が炭素、窒素、水素、酸素の四元素で、残りの5%がミネラルで構成。ビタミンと同様にほかの栄養素をサポート。
  • 多量ミネラル:ナトリウム(梅、塩)、カリウム(海藻、バナナ)、カルシウム(牛乳)、リン(チーズ)、マグネシウム(豆腐)。
  • 微量ミネラル:鉄(エビ、シジミ)、銅(納豆、イカ)、亜鉛(牡蠣)、マンガン(玄米)、クロム(海苔)、セレン(ひじき)、モリブデン(豆腐)、ヨウ素(卵)。
  • カルシウムはマグネシウムやリンと共に骨と歯を生成、99%が骨と歯に貯蔵、残り1%は血中に。牛乳、チーズ、小魚、海藻類、大豆製品、青菜類に多いが単体では吸収低いのでビタミンD(鮭、しらすブロッコリー)と一緒に取ること。
  • 酸素を運ぶ赤血球の材料となる鉄。身体に吸収されやすいヘム鉄(赤身肉、レバー、貝類)とされにくい非ヘム鉄(大豆、ホウレンソウ)。ビタミンC(ほうれん草、ニラ、ブロッコリー)と一緒に効率よく吸収すること。